原文の最新版はhttp://sa
gan.earthspace.net/~esr/writings/cathedral-bazaar/にて各種フォーマットで
入手可能。
翻訳のPostscript版は
http://www.ltokyo.com/yamagata/cathedral.ps にある。
$Date: 1998/03/13 22:48:58 $, 1998/03/25訳了
この論文ではまず、大成功したフリーソフト/オープンソース プロジェクトfetchmailを分析する。このソフトは、Linuxの歴史から 導かれる、ソフト工学についての意外な理論を試すという意図で 実施されたプロジェクトである。本論ではその理論を、二種類の 根本的にちがった開発スタイル という形で論じている。一つはFSFやそのまねっ子たちの「伽藍」 モデルで、それに対するのがLinux界の「バザール」モデルだ。 この2つのモデルが、ソフトのデバッグ作業の性質に関する、 正反対の前提からそれぞれ生じていることを示す。続いて Linux体験に基づき、「目玉の数さえ十分あれば、 どんなバグも深刻ではない」という仮説を支持する議論を展開し、 利己的エージェントによる自己修正システムとの有益な対比をしてみる。 そしてこの洞察がソフトウェアの未来に対して持つ意味について、 いくつか考察を行って結論としている。